珍しいものを。

頼まれて書いた黄笠二つ。
何か、何か違うのだけはわかった……

大好き大好き大好き。
最初は先輩として尊敬していた。
大きな背中だと思っていたけれど。
泣く姿に抱きしめたいと思った。
笑って欲しいと思うようになった。
いつも自分の隣で。

「ねぇ、センパイ！」
「なんだよ？」

鬱陶しい、と言う顔をしながらきちんと構ってくれるのが嬉しい。
あぁ俺、この人が好きだ。

「大好きっス！！」
「はぁ？」

意味が解らない、と言う顔に飛び切りの笑顔を向けて。
抱きしめるべく床を蹴った。



＋＋＋＋＋
可愛い系。







最初はそう。
小さいのにパワフルな人だと思った。
一緒にバスケをしているうちに惹かれていって。
いつの間にか好きになった。
不意に過る藍色の目。
チクリ、と胸が痛む。

「黄瀬？」
「は、はいっス！」

目の前にある瞳は黒。
安堵と落胆。
思わず手を伸ばして小柄な体を抱きしめた。

「どうした？」

心配そうな声。
背中を擦ってくれる手に、酷く泣きたくなった。

「センパイ」

好きっス……



＋＋＋＋＋
切なめ。
青峰を引きずってる黄瀬。