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ボツったアンソロ原稿の書きかけを発見したので。
若干、背後注意気味??







ふ、と。急に意識が覚醒して、青峰は起き上がった。ひんやりと冷えた部屋の空気。青峰の部屋ではない、けれど見慣れ馴染んだ室内が不思議な色で浮かび上がっていた。ゾクリ、違和感。

「……あ?」

 薄らぼんやりと青白い光がカーテンの隙間から零れている。ただ、それだけなのに。どこか落ち着かない気分になった。思わずカーテンに手を伸ばす。
 あまり大きくはないベッドが、ギシリと軋んだ。

「ん……?」

 カーテンに手が触れる寸前、隣に寝ていた姿が小さく動いた。ピタリ、青峰の手が止まる。
 息を殺して隣を窺えば、緩く睫毛が揺れ普段はあまり見えない瞳が青峰を捉えた。

「わり、起こしたか?」
「ん、いや……」

 ちがう、と舌足らずな様子に思わず頬が緩む。いつもこうなら可愛いのに、と心の中で呟く。口にはしない。それは今吉ではないからだ。青峰が欲しい、と願い乞うて手に入れたのは従順な羊ではない。
 どこまでも無害な羊の皮を被った狼だ。

「寒くねぇ?」
「……自分、あったかいのぉ」

 ぼんやりと青白い光が降る肌に毛布を掛ければ、未だ意識がはっきりしないのか今吉は青峰に擦り寄ってくる。さらさらとした黒髪を撫でれば見上げてくる双眸と目があった。薄く開いた唇、ちらりとのぞく紅い舌先。
 わざとなのか無意識なのが、酷く煽られた。

「チッ……」

 舌打ち一つ。覆いかぶさるようにキスをした。

「……んっ」

 小さく咽喉が鳴る。毛布から伸ばされた腕が、青峰の首に絡まった。
 ひやり、冷たい肌。



+++++
事後?笑

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しん
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非公開
自己紹介:
今吉さん狂の文字書きレイヤー。喋る雑食。
年齢職業不詳な変な人。
好きなものは友人、ピアス、刺青、センチメンタルサーカスの団長さんにテディベア。
蝶、龍、蜘蛛(非生物)、植物、空、海、月。お茶、紅茶、珈琲、柑橘系果物(特にグレープフルーツ)
熱しやすく冷めやすい。迷惑体質。接触嫌悪症。
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